部品から完成まで一貫して関われる環境が魅力
学生時代の就職活動の際、就活担当の先生に紹介されてミロクを知り、入社したという高橋。何も特技のない自分でも、製品が完成するまでの様々な過程に関わることができる。それが魅力だったと話します。
「きっかけはありふれていますが、入った会社はありふれていなかった(笑)。銃の部品を作っている会社は他にもありますが、部品から完成品まで一貫して作っている会社はそうそうありません」
入社当初からずっと生産技術部に配属。途中、少しだけ新規事業部に転属したこともありましたが、また生産技術部へ戻ってきました。一言で「生産技術」と言っても、治具設計、工程設計、レーザー加工などの各種加工データの作成、新機種の塗装工程の設計など、部署内にはさまざまな業務があります。例えば、開発部からの依頼に基づき、生産性やコストなどを加味しながら、脱脂やマスキングの方法など具体的な生産方法も含めて新仕様にあった工程づくりを行っていきます。
「細かい作業ひとつひとつにマニュアルなどがあるわけではありませんから、先輩を『見て覚える』ことが多いですね。でも、悩んだ覚えはありません。それはたぶん、先輩が皆『一つ聞くと3〜10倍になって返ってくる』タイプだからだったのだと思います(笑)。聞かないと教えてもらえませんが、聞くとすごく丁寧に教えてくれるので、現場の仕事はあっという間に慣れてしまいました」
仲間と一緒に問題解決をして、
達成感を共有したい
今、高橋は、通常の業務に加え新規事業の立上げプロジェクトや職場環境の改善活動にも、プロジェクトメンバーとして参加しています。職場環境の改善活動では、食堂のレイアウト変更や休憩スペースの新設、ライブラリー書棚の設置などを企画、提案しています。
「『常に何かにチャレンジしたい』という気持ちがあります。新しいことに対しては不安もありますが、アプローチの幅を広げれば仲間も増える。一緒に問題解決をして、達成感をチームの皆で共有したい。1人でできることには限界がありますが、仲間が集まれば大きな力が生まれます。いろいろなことにチャレンジしたいし、その気持ちを受け止めてくれる会社でもありますから、挑戦しなければ損というものでしょう」
大規模な社内改革を行ったことで自信がついた
そんな高橋に今まででいちばん思い出深かったことを聞いてみたところ、「焼き付け塗装を導入した時」という答えが返ってきました。2008年、それまでは外注だった焼き付け塗装を自社で行うことにしたのです。
「かなり大規模な社内改革でした。しかし、役割分担がはっきりしていて、関わる皆が率先して動いたので進捗はスムーズでした。結果としてコストダウンにもつながり、今でも有益に機能しています。これは本当に手応えがありました」
就職の際に「やりたい仕事」とマッチングすることは難しいものですが、ミロクにはさまざまな職種があり、できるかぎり挑戦させる風土があります。高橋は、新規プロジェクトの立ち上げなどを通して自信をつけ、業務外での社内改革や改善に取り組むようになりました。働きながら、自分の役割や適性を見極めていったのです。
「壁」と状況に合わせて、常に最善の方法を考える
仕事で大きな壁にぶつかると、人は、それを乗り越えようと考えます。しかし、壁をクリアするやり方は「乗り越える」だけではない、と高橋は言います。
「要は『壁の向こう側』に行ければいいんですよ。土にトンネルを掘ってもいいし、壁に穴を開けてもいいし、空を飛んでいってもいい。その壁と状況に合ったアプローチがあるので、一方向で悩まずに、最善の方法が何かを考えればいいと思います。これほど柔軟に考えられるようになったのも、ミロクに入社してからです。『環境が人を育てる』と言いますが、自分でも気づかない適性を自分で育てることによって会社の力になれたら、こんなに嬉しいことはないですよ」