ミロク製作所

MESSAGE

先輩からのメッセージ

派遣から社員へ、
キャリアアップで見つけた「天職」

有澤鮎美

ありさわあゆみ

製造部組立課

不安でしょうがなかった入社当時

「銃」はどのようにできるのかご存知ですか? 完成品の形はTVなどで見たことはあっても、組み立て前の姿は想像できない人が多いのではないでしょうか。

製造部で働く有澤もその1人。今年で入社3年目となり、目の前の銃のフレームを慣れた手つきで組み込んでいきます。今でこそ、その作業はお手のものに見えますが、自身を振り返って「入社当時は不安でしょうがなかった」と語ります。

「なにしろ、扱うのは特殊な商品です。自分にできるのか、ミスがあったらどうしよう、としばらくは自信が持てずにいました」

ハンマーのコツをつかむと仕事はグッとおもしろく

最初は派遣社員として配属された有澤は、コツコツと地道に作業をこなすうちにパートとして自社雇用され、さらにその後、努力と技能が認められ社員となりました。

「前職も工場勤務でした」と話しますが、商品特性がまったく違うため、ゼロからのスタート。当初は部品の多さ・小ささに悩まされ、部品に傷をつけないように恐る恐るハンマーを叩き、力加減がわからずに悩んだこともあったそうです。完成したフレームを先輩に見せて、確認してもらい、注意されたところをまたやり直して見せて、確認してもらう。時に温かく、時に厳しいきめ細やかなサポートのおかげで、少しずつ鍛えられていった有澤。

「ハンマーの使い方を覚える頃には、仕事がグッとおもしろくなっていました」

仕事は、おもしろくなればさらに腕を磨きたくなるものです。自分の仕事の範囲外のことでも理解できるように、自分なりに銃の機構を勉強し、日々の業務をこなしていく中で、いつしか「この仕事は自分に向いている」と感じるまでに。

業務に慣れ、今は新しいチャレンジを

「銃」は、力のある道具。どこかに不備があると、ユーザーであるお客さまの命にかかわることになります。特別な商品を扱うミロクでの有澤の仕事へのこだわりは、「とにかくミスをしないこと。そして後工程もスムーズにいくように速やかに組みあげること。それがお客様の満足に繋がると考えています」。現在は後輩もでき、その指導も行いながら現場の仕事をこなしています。

「一部の仕事だけを行うよりも、完成までの流れを想像できたほうがラインはスムーズに流れるので、別の作業の技術習得をしようと今勉強をしています。希望すれば勉強する時間をいただけるのがミロクのいいところですね。自分の業務自体は数をこなしてきたので体が覚えていると自負しています。でも、慢心することなく真摯に業務に励みながら、新しいチャレンジを続けていきたいと、勉強に取り組んでいます」

熟練の技を持つミロクの職人を目指して

しかし、慣れてきたとはいえ扱うのは「銃」。ミロクに入社するまでは、生活の中に存在しなかったモノです。

「自分では、まだまだ勉強が足りないと思っています。ミロクは歴史ある会社ですから長い間に蓄積されたノウハウがあり、それを流れるように扱う匠の技を持った技術職の方がいて、とても憧れます。いつかは私もそういった職人になりたい。先輩たちに習い、勉強して、つかんだことを後輩たちに教えて、ミロクの技術を継承する1人になれたらいいな、と思っています」

自信と誇りを持って取り組める、「天職」を見つけた

銃の世界は奥が深く、また男社会のイメージもあります。けれど、小さな部品をひとつひとつ組み立てる細やかな仕事には男女の区別はなく、女性社員も多く働いています。

最初は誰しも新人ながら、会社全体に流れる「人を育てる」という空気に後押しされ、素人が成長して職人となり、また次の職人を育てていく。創立以来続くこの連鎖がミロクの技術を高いレベルに引き上げ、社員同士の結びつきも強くしてきました。有澤も、そんな風土に惹かれミロクの一員となった1人です。

「工場といっても、黙々と静かに…という感じではまったくなくて、コミュニケーションが良好な働きやすい職場です。社員になった時は本当に嬉しかった。まったく素人同然だった私が、こんなに楽しく働いて、それがきちんと評価をされていたってことですから。この仕事はまさに天職だと思っているんですよ」